平安神宮編8 最後の試練、泰平閣の上の住居

怪鳥、白サギが闊歩する川から離れると、
庭園はより奥行きを増して、
大きな池と、昔ながらの建物、きれいな緑や紅葉が調和する、
居心地の良い空間が広がっていたのである。

そして、その先には、神苑の出口らしき場所も
見えてきた。

やっと、この神苑を脱出できる、
私は、この事実に、深く安堵して、歩を進めていた。

すると、池の中に、その池を渡るために作られたと思われる、
なんとも珍しい外観で、かつ、しゃれた屋根つきの橋が見えてきたのである。

その名は「泰平閣」。

この泰平閣で、恐怖は、またしても迫ってきた。
この橋の上部には、なんと、住居らしき建物が
作られていたのである。

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↑ 橋の上になぜか建設されているこの住居らしき建物。

この建物は、一体、誰が何の目的で作り、
誰が住んでいるのだろう。
橋を渡っている時に、この中の異形の住人が
飛び出してきたりしまいか。

近づくたびにそんな想像が頭の中を
グルグルと渦巻き、
私は両足を震わせながら、
この橋をおそるおそる渡り始めた。

そして、住居らしき建物の
真下に到達した時、

真上の建物を凝視して、
こんな不可思議な建物に住んでいる住人がどんな人物か突き止めたい気持ちと
見ないほうがいいという気持ちがぶつかりあったのだが、
筆者は、これ以上の詮索は、さらなる危険を呼び込みかねないとの冷静さを取り戻し、
筆者は、この古びた住居の住人に遭遇する前に、
足早に橋を渡ったのであった。

そして、この橋を無事渡り切ることができたとき、
私は自分の判断の正しさにほっと胸をなでおろしたのである。

しかし、その一瞬の隙は、命とりになった。
筆者が油断して歩いていたその時、

ガツンと頭を殴られたような衝撃を感じた。

だがその痛みは、それっきりで続くこともなく、
橋の建物の住人の仕業でもなかった。

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↑最後の最後に頭の位置に仕掛けられた、木のトラップに頭をぶつけたのである。

貴殿が、この最後の最後に現れるトラップに頭をやられることがないように、
橋を渡った後は、頭上に十分注意していただきたい。

筆者はその最後の試練にも耐え忍び、
半死半生の思いで、神苑を脱出することができた。

↑神苑の出口を出ると、
 そこは、大勢の観光客があふれている
最初到着した時と同じ平安神宮で、
筆者は日常に戻れたことを神様に感謝せずにはいられなかった。

平安神宮編   - 終わり –

【平安神宮編 全記録】
平安神宮編1 20m級の巨人が来ても恐れるに足りぬ! 巨大鳥居
平安神宮編2 緑と赤のノコノコカラーが美しいご社殿
平安神宮編3 国指定名勝 「神苑」への突入開始
平安神宮編4 「神苑」で突如あらわれる、謎の電車に絶句
平安神宮編5 神秘の生命体「フライングオニオン」との遭遇
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平安神宮編7 怪鳥「白サギ」の規律破りに驚愕す
平安神宮編8 最後の試練、泰平閣の上の住居

【公式サイト】
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